台所で料理を作っていると膝がジンジン痛くなるので、立っているのが辛いため、台所に丸椅子を置いて痛くなると、その
椅子に座りながら調理をしたり。
長い時間、歩いていると膝がジンジン痛むので、最近は出かけるのがおっくうで、ショッピングなどは行かなくなってし
まった。
初めは直ぐに治るだろうと思っていたけれどなかなか治らないので、病院に行ってレントゲン検査をしてもらったけれど膝
の関節に異常はなく、痛み止めと湿布をもらっているけれど症状がなかなか良くならない。
最近では、同じ姿勢で座っている時にも痛くなることもあるし、関節に異常がないのになぜこんなに膝が痛いんだろう?
膝周囲の痛みでも、膝の関節や筋肉や靭帯などの組織が悪くなって痛みが起こる場合と、膝以外の場所が悪くなり痛みが起
こることがあります。
患者さんにとっては、膝の周囲が痛いと膝が悪いと思ってしまうのは当たり前です。
例えば膝の曲げ伸ばし、階段の昇り降りなど、膝の関節を動かす動作で痛みが出ていないのに、同じ姿勢で立っていたり、
歩いていると徐々に痛みが強くなる場合、一概にはいえませんが別の所が原因で膝に痛みが出ていることがあります。
また、膝に水が溜まっている場合や、熱や腫れがある場合なども、関節を動かさなくてもジンジン痛むこともあります。
このような症状は、痛み方、動作、触診、問診を詳しく行えば分かるのですが、問診や動作の検査、触診をしっかり行わ
ない治療院での施術を受けていると症状が改善しない可能性があります。
このような事を避けるためにも、患者さん側も漠然と膝が痛いというのではなく、「どのような時に、どのような痛み方を
するのか、動かしたら痛いのか、同じ姿勢でいる時に痛むのか」など、できるだけ施術者にしっかり痛みの情報を詳しく伝
える事が大切になります。
また、レントゲン検査だけに頼った診断などにも問題があると思います。
近年では痛みの原因は、骨や痛みを感じているところばかりで起こるのではないことがわかっています。
筋肉、筋肉を包む膜(筋膜)、靭帯などの異常から起こる痛みやシビレなどの症状を「筋膜性疼痛症候群」「トリガーポイン
ト」と言います。
現在、私は医師が中心となって設立された「MPS研究会」という研究チームに所属しています。
またトリガーポイント研究会という、この研究の第一人者と言われる関西医療大学の教授に直接指導を受け、このあまり医
学界でも知られていない病気の施術を行っています。
「筋膜性疼痛症候群、トリガーポイント」とは
長時間、同じ姿勢での仕事
無理な姿勢
同じ動作の繰り返し
デスクワークなどの座り仕事
など、繰り返し筋肉に負担をかけ続けると、過剰に負担がかかった状態となり筋肉痛として生じ、通常、数日程度で自己回復します。
しかし、さらに筋肉に負担をかけたり、血行不良の状態が続くと自己回復できなくなり、筋膜性疼痛症候群、トリガーポイントが発生し、痛みやシビレの症状が相当激しいものとなり、更には痛みやシビレが広い範囲や離れた場所にも現れます。
また、この筋膜性疼痛症候群、トリガーポイントの複雑なところは、痛みを感じている場所が痛みの原因ではない事で、痛みの原因となっている場所から離れた場所に痛みを感じます。
しかし、残念ながらこのような事は、まだほとんど知られていない為、多くの場合は、他の病気と間違われていたり、適切な治療が行われていないのが現状です。
このどこにでもありふれた病気でありながら、その存在をまだまだ知られていないことから、間違った治療や対処法で不必要な手術が行われていることもあります。
間違った治療院選び
問診をしっかり行わない。
動作や身体の検査、触診などをしっかり行わない。
痛い場所だけを聞いて、即電気、即マッサージのような施術。
流れ作業のような施術。
もし、このコラムを読んでおられる方で、自分の症状が当てはまるようであれば、「筋膜性疼痛症候群、トリガーポイン
ト」の施術が行える病院や治療院を探した方がいいかもしれません。
施術方法
痛みやシビレの原因となる筋膜性疼痛症候群やトリガーポイントは、手技による筋膜リリース療法という筋膜の癒着を剥がしていく方法と、身体の中にできたトリガーポイントを見つけ出しトリガーポイント療法という手技や鍼灸で痛みや痺れを改善していきます。
現在施術を受けているにも関わらず、なかなか症状が改善しない場合は当院にご相談下さい。