■ 姿勢や体を整えるエクササイズ|「運動不足」が脳と体に与える意外な影響
〜正しく動ける体は“脳”からつくられる〜
「最近、なんだか姿勢が悪くなった気がする」
「つまづきやすくなった」
「思った通りに身体が動かない」
こうした身体の変化、実は単純な「筋力の低下」だけが原因ではありません。身体をスムーズに動かせなくなる背景には、**“脳と神経系”の働きの低下**が関係しています。
脳と身体は、じつはいつも会話している
私たちの脳は、常に身体からの情報(感覚フィードバック)を受け取りながら動きを細かく調整しています。
- 手や足が今どこにあるのか
- 身体がどちらに傾いているのか
- どのくらいの出力で動かしているのか
このような情報を受け取ることで、脳は「今、身体がどんな状態か」を正確に把握し、適切な運動指令を出しています。これが、いわば**脳の中の「身体の地図(ボディスキーマ)」**です。
しかし、日常的に適切な運動を行わないでいると、この情報のやりとりが乏しくなります。すると脳の「身体の地図」がぼやけ、動作が雑になったり、特定の部位に負担がかかる姿勢や動きのクセが定着してしまうのです。
筋トレと「感覚を鍛えるトレーニング」の違い
一般的に「運動=筋トレ」と思われがちですが、筋肉を鍛えるだけでは正しく動ける身体にはなりません。
- 筋トレ:「力を出す(馬力)」ための練習
- 感覚・連動トレーニング(ボディスキーマの強化):「どう動かすか・どこにあるか」を脳に教える練習(運転技術)
車にパワー(馬力)があっても、ハンドル操作や感覚が乱れていたら事故を起こしやすいように、正確な感覚(運動制御)がなければ、どれだけ筋肉があってもそれを活かすことはできません。
【例えるなら…】
スマホに電波(信号)が届いていないと、どれだけ高性能な端末でも機能しませんよね?人の身体も同じで、筋肉を鍛える前に、まずは脳からの正確な“信号”を届けることが大切です。
大切なのは「分析・評価・適切な運動の提供」
運動には解剖学的な原理原則があり、それを無視して行っていても変化を感じにくかったり、逆に身体を痛めてしまう危険性があります。
例えば、股関節や胸郭の柔軟性低下でお尻に負担がかかっている方が、状況に合わない一般的な腹筋運動や背筋運動をYouTubeで見真似して行っても、効果が出ないばかりか腰痛を悪化させかねません。
だからこそ当院では、自己流の運動ではなく、プロの目による詳細な分析を行います。
- 姿勢および動作パターンの分析
- 身体の使い方のクセの抽出
- 関節・脊柱の可動性と柔軟性の評価
- お一人おひとりの状態に合わせた適切なエクササイズの処方
「分析 → 評価 → 適切な運動の提供」
このプロセスを経るからこそ、脳と身体の連携が取り戻され、痛みを繰り返さないしなやかな身体へと変化していくことができると考えています。


