車に乗っていると腰が痛くなる人の原因

症例から

車が好きでドライブにでかけることが多いのだけれど、車はスポーツカーに乗っていてシートが低くてお尻の位置が低くい。

車を運転して1時ほどで休憩しようと車から降りて歩きだすと腰が伸びなく痛くて前かがみの姿勢で30mほど歩くとだんだんと腰が伸びだして真っすぐな姿勢で歩くことができる。

普段の仕事もデスクワークで座っていることが多くて、長く座って仕事をしていると腰が怠くなってくる。

座っているとなぜ腰が痛くなるのでしょうか、様々あると思いますが原因を考えてみましょう。

スポーツカーの座席は着座位置が低くてお尻の位置が低く座るものが多く、股関節の曲がりが深くなるので股関節を曲げる筋肉に負担がかかりやすい状態であるのが一つです。

着座位置が低いと骨盤が必要以上に後ろに倒れる姿勢となります。
図1　イラストAC 

このような姿勢で座ると骨盤が後方に倒れて腰の部分が丸まります。

下の図2では本来は腰の骨は前方に湾曲しているのですが、背中が丸まることで湾曲が崩れてしまい背骨に負担がかかった状態となります。

その状態で座っていると背骨の周りにある筋肉に負担がかかり緊張が過度になります。

筋肉の緊張が過度に高まることで血流が悪くなり、このような状態でいると老廃物と栄養の供給が上手くいかなくなります。

図2　イラストAC

老廃物と栄養の供給が上手くいかなくなると体はその部分を修復しようと働きます。

スポーツカーなどのシートは着座位置が低いため、お尻の位置を調整できるシートならお尻の位置を上げることをお薦めします。

そうすることで腰が丸まり過ぎるのを改善できます。

シートのポジションを変えても車から降りる際に腰が伸びない場合は、筋肉、靭帯などの組織を治療する必要があります。

無理なポジションで座っていると背筋と腹筋のバランスが崩れることで背骨には上から圧迫するように働きますから背筋の緊張を和らげることも大切です。

背筋の緊張を和らげるストレッチをご紹介します。

片手を一方の手の前に着き背中を丸めて鼻から息を吐きながらお尻を踵に近付けます。

5回目で5秒息を鼻から吸って、吐くを繰り返します。

鼻呼吸のメリット

ストレッチや運動を行う上で呼吸はとても大切です。
鼻呼吸のメッリットは、一酸化窒素の増加により内臓や血管の壁となる筋肉が緩み血管が広がり、気管や気管支を広げる作用もあります。
鼻呼吸での一酸化窒素濃度は、口呼吸に比べて数十倍高いと言われています。

鼻では呼吸がゆっくりとなります。
口呼吸では気道の抵抗が少ないので、浅くて速い呼吸になるので、しっかりと横隔膜を動かすには鼻呼吸が適しています。

横隔膜
横隔膜は呼吸の70～80％を担う、もっとも重要な筋肉です。
呼吸活動では横隔膜が下降することで肺に空気を取り込むことができます。

※鼻呼吸では、鼻腔や副鼻腔から生成されたる微量の一酸化窒素と混じりあいながら
　肺に運ばれ鼻呼吸のほうが酸素濃度が高くなる。

※口呼吸では一酸化窒素は含まれない。

一酸化窒素が肺の血管を拡張し酸素の吸収能力をアップさせます。

治療

人には免疫力というのがあるので、座り過ぎで負担がかかっている筋肉を修復してくれるのですが、これを繰り返していると筋肉痛として痛みが生じ、冷え、血流の悪化、睡眠不足、栄養不足、ストレスなどから免疫力が落ちて自分で回復できなくなると脳は危険を感じるようになり体を守るため痛みを感じる物質を出します。

痛みを感じる物質が体から出されると普段は痛みを感じない姿勢で痛みを感じるようになります。

この状態になるとストレッチをしたり、筋肉を鍛えても自力での回復が難しいです。

ストレッチなどのセルフケアは、痛みが起こらないように予防的にすることはいいと思いますが痛みが出てからは遅いです。

整体や鍼(はり)

回復が難しくなっている患部を整体や鍼(はり)治療を用いてカラダを回復させます。

その方法は、傷ついた患部の筋肉、筋膜、靭帯、腱を整体、鍼で刺激することで緊張がゆるみ血流が改善します。

血流が良くなった患部は、痛みを感じる物質と栄養の供給が改善されます。

痛みが長引いていたりするとカラダの奥深くが悪くなるため直接患部を刺激することができる鍼(はり)治療のほうが効果的に痛みを改善できます。

ストレッチと運動

大切なのは患部の治療をしたうえで、治療の効果を持続させるためにストレッチや運動を行う事です。

痛みの問題を抱えている人は、姿勢や体の使い方に問題がある人がほとんどなので、患部の治療だけでなく専門家の指導のもとストレッチや運動を行う事が大切になります。

一覧に戻る