歩くと腰が痛くなるのはなぜか原因と治療
2025.10.26. 更新
長く歩くと腰が痛くなるのはなぜ?

〜姿勢・体幹・股関節の関係を運動学的に考える〜
「買い物で一日歩いたら腰が痛くなる」
「ウォーキングを始めたのに、逆に腰が痛くなった」
こうした訴えは少なくありません。
しかし、歩くという動作は本来、人間が最も効率的に行える運動のひとつです。
それにもかかわらず腰痛が起こるのは、姿勢や体幹の使い方、股関節の動きのバランスが崩れているからかもしれません。
人はなぜ効率よく歩けるのか
人間は、二足歩行ができるように進化した数少ない動物です。
チンパンジーやペンギンなども直立して歩きますが、人間の骨盤・脊柱・下肢は**「少ないエネルギーで長距離を歩く」**ように最適化されています。
研究でも、
人間の歩行はチンパンジーの二足歩行よりも約4分の1のエネルギー消費で済む(Pontzer et al., Proc Natl Acad Sci USA, 2009)
骨盤の傾きと腰椎のS字カーブが「力学的なバネ」として働き、体幹と下肢の動きを連動させて効率的に歩行できる(Kuo, J Biomech, 2007)
と報告されています。
つまり人間の歩行は、筋肉を過剰に使うというより、
**関節と筋膜・腱の弾性エネルギーを再利用して動く“効率構造”**なのです。
ではなぜ歩いて腰が痛くなるのか
エネルギー効率の高い「歩く」という動作で腰が痛くなるのは、
効率を引き出せない体の使い方になっているからです。
● 姿勢の崩れと体幹の不安定性
壁に「かかと・お尻・背中・後頭部」をつけて立った時、
腰と壁の間に手のひらが1枚以上入る場合、反り腰の傾向があります。
反り腰では、骨盤が前に傾き、腰椎のカーブ(前弯)が過剰になります。
この状態では、腹筋群が働きにくくなり、
背部の筋群(脊柱起立筋・多裂筋など)が常に緊張したまま、
歩行中も腰部で体を支えようとする動作になります。
この「腰主導の歩行」では、股関節や胸郭(胸の骨)の動きが少なく、
結果として腰部に繰り返しのストレスが加わります。
🔹研究:腰痛を有する人は、歩行中に骨盤と体幹の回旋運動が小さい傾向がある(Sung et al., Spine J, 2021)。
🔹また、体幹の安定性が低いと、歩行時の腰部モーメント(ねじれトルク)が増加する(Van Dieën et al., Eur Spine J, 2019)。
背骨のカーブは衝撃吸収のバネ
人間の背骨は首から腰までS字にカーブしています。
このカーブがあることで、歩行や着地の衝撃を吸収・分散する「ばね構造」になっています。
しかし、反り腰や骨盤後傾などでこのカーブが崩れると、
衝撃吸収の機能が低下し、腰部の筋肉が「力で支える」働きを強いられます。
それが長時間歩くと痛くなる腰につながるのです。
痛みが出るメカニズム
腰部の筋肉に過度な緊張が続くと、血流が滞り、
酸素・栄養の供給が不足して疲労物質が蓄積します。
この状態では、脳が「危険信号」として痛みを感じやすくなり、
痛み物質(プロスタグランジンやブラジキニンなど)が放出され、
**筋・筋膜性腰痛(Myofascial Pain)**が発生します。
🔹これは「筋膜、トリガーポイント」とも関連し、深層筋の虚血・過緊張により神経受容器が過敏化する(Simons et al., J Musculoskelet Pain, 1999)。
改善のためのアプローチ
1️⃣ 整体治療
姿勢や関節の歪みを整え、筋肉の過緊張を和らげます。
骨盤・脊柱のアライメントを整え、腰部の負担を軽減
血流改善により代謝を促進し、老廃物を排出
筋・筋膜の動をよくして回復させ、動作時の引っかかりを解消
2️⃣ 鍼(はり)治療
当院の鍼治療は、東洋医学的な「経絡」ではなく、
運動解剖学・生理学に基づくトリガーポイント鍼です。
深層筋(多裂筋・腸腰筋など)を的確に刺激することで、
深部の筋緊張を解除
局所循環の改善
神経の過敏した状態を鎮静化(中枢性疼痛緩和)
が期待できます。
🔹エビデンス:鍼刺激は脊髄レベルでの内因性オピオイド放出を促進し、疼痛閾値を上昇させる(Han JS, Neurosci Lett, 2004)。
3️⃣ 運動とストレッチ
治療で緊張を緩めた後は、
体幹と股関節を協調させる運動で「正しい歩行パターン」を再教育します。
骨盤と胸郭の連動を高める「キャット&カウ」「デッドバグ」
股関節伸展の感覚を取り戻す「ヒップヒンジ」
腰を使わず歩く感覚を養う「骨盤リズムウォーク」
🔹運動療法により、体幹安定性が改善すると歩行時の腰部負担が減少する(Marshall et al., J Orthop Sports Phys Ther, 2022)。
まとめ
歩くことで腰が痛くなるのは、
「歩くこと」そのものが悪いのではなく、
**“効率的に歩けない体の状態”**が原因です。
反り腰・体幹の不安定・股関節の硬さなどにより、
本来バネのように衝撃を逃すはずの構造が機能せず、
腰にストレスが集中してしまいます。
治療で筋・筋膜の緊張を取り除き、
正しい姿勢と動きを取り戻すことで、
「歩くこと」が本来の健康的な動作へと戻っていきます。
どこに行っても腰の痛みが改善しないとお悩みの方は、
ぜひ一度ご相談ください。
🔹 参考文献(抜粋)
Pontzer H. et al., Proc Natl Acad Sci USA, 2009.
Kuo AD., J Biomech, 2007.
Sung PS. et al., Spine J, 2021.
Van Dieën JH. et al., Eur Spine J, 2019.
Simons DG. et al., J Musculoskelet Pain, 1999.
Han JS., Neurosci Lett, 2004.
Marshall PWM. et al., J Orthop Sports Phys Ther, 2022.
大阪市鶴見区放出で腰痛でお悩みの方は、ワイズボディケア整体、ワイズはりきゅうへお気軽にご相談ください。
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